値引きもクーポンも悪くない

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値引きやクーポンを不況や低賃金の原因と考える議論は、そもそもどうして売り手が値引きするのかということをさっぱり忘れてしまっている。値引きするのは、単価が下がっても数を売ったほうがいいと売り手が判断するからだ。

  1. 粗利400円で1日500個売る
  2. 粗利300円で1日800個売る

 1より2の方が買い手にとっても売り手にとっても望ましいことは疑いない。なぜなら買い手はより安くより多くの商品を手にできるし、そのことによって売り手はより多くの利益を手にするのだから。

 冒頭にリンクを貼った記事が主張するところでは、不況の対策は消費者が背伸びをして値段の高い商品を買うことだという。でも、ルノアールのバイトはドトールのバイトより高い給料をもらっているわけじゃない。ただルノアールは単価を高く、ドトールは回転率を高くして勝負しているということだ。