松戸市が伊勢丹の賃料を肩代わりしてはいけないのはなぜか

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伊勢丹松戸が三菱地所に支払う年間2億円の賃料を、松戸市が代わりに負担するという。伊勢丹松戸の閉店を防ぐために、松戸市が三越伊勢丹ホールディングスと合意したらしい。

 でも三菱地所が年間2億円の賃料を要求しているということは、伊勢丹が撤退したとしても、三菱地所はこの土地からそれだけの収益を上げる代替案を何か持っているわけだ。*1

 その代替案が他の施設の誘致なのか、マンションを建てるのか、それは分からないけど、伊勢丹を維持することは、その代替案を犠牲にすることを意味する。そしてその代替案の価値は伊勢丹を維持する価値よりも必ず高い。

 だからこそ伊勢丹は、松戸市からの補助金なくしては賃料を支払うことができないのだから。*2公的な補助金で何かを維持したとしても、それによって僕らの経済が豊かになりはしない。

*1:そんな代替案がないとすれば、単にふっかけられているだけなので、なおさら補助すべきでない。

*2:要するに三菱地所が要求する年間2億円の賃料はこの土地を利用することの機会費用を意味している。