外国製品が雇用を奪う。そして僕らは豊かになる。

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トランプ氏はホワイトハウスが主催した米国製品の展示会で発言。全米50州の製造業者の幹部を前に「ここにいる全員に約束する。諸外国がルールを違反し、われわれの雇用や富を奪うことをこれ以上許さない」と強調。

 全く当然のことだけど、雇用と富は違う。それらは反対のものだ、と言ってしまってもいい。達成される生活水準が同じなら、労働は少ないほうがいいに決まっているからだ。逆を考えても明らかで、富を生み出さない無駄な仕事を増やせば、雇用は増える。それの何が嬉しいのだろう。

「外国製品の略奪的なネット販売は国内の消費者やショッピングセンターに壊滅的な被害をもたらしている。この取り締まりが含まれる」と表明した。

「ショッピングセンターや小売店舗、小売業者の雇用は非常に厳しい状況にある。かつてない数の閉鎖が起きている」と指摘した。

  雇用を守るために安価な外国製品を取り締まることは、同じ生活水準を維持するための労働を増やすことを意味している。それは米国民の雇用を増やすかもしれないが、生活の豊かさを増やしはしない。

 外国製品が雇用を奪ってくれるからこそ、労働に余裕が生まれ、国民は豊かになる。雇用を守るために外国製品を取り締まれば、まさにそのことによって国民の富は失われる。富を奪うのは外国製品ではなく、それを取り締まる政府だ。